私が描いている未来(2021年10月時点)

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会社員であったころを含めると約10年、
私は組織活性化のコンサルタントとして
中小企業経営者と関わらせてもらっています。

その中で、いくら実績があったり検証済みのノウハウ
メソッド、仕組み、成功事例を提供しても、
上手くいかないことがありました。

その多くは、やってみて上手くいかないのではなく
あまりにも忙しい中小企業経営者が
実際に取り組むことができないためです。

事実忙しいので仕方ないことかもしれません。

でも、会社を何とかしたくてコンサルを入れようと思ったはず。

だけど、「だまされたと思ってやってみて!」なんて言っても
経営者のやる気が、湧いてくるはずもなく…。

この状況に私は、経営者に対して
「高いコンサル費用を払っているのにもったいない…」
「このままじゃ、5年経っても10年経っても状況は変わらないよ…」

と思っていました。

だけど待てよ?
もっと私にできることはないのか??
とも考えていました。

それで、忙しい経営者に変わって作業することもあったし
社員さんへ直接働きかけるために会議に参加したり、
ワークショップや面談も行ないました。

だけど、私が手を出してみてもその持続性はなく、
作ったものは放置され、
せっかく上向きかけた社員さんのモチベーションは
私が離れれば元に戻ってしまう。

成果が出るかどうかは、ほとんどの場合
コンサルティングによるものではなく
経営者が本気で取り組むかどうかにかかっている。

これに気づいた時
コンサルの限界を感じました。

また、そもそも、事業の仕組み云々の前に
経営者と働く人の想いの行き違いも感じていました。

双方が想いを通じ合わせないまま
どんなに立派なビジョンを描いてみても
何の意味もあるはずがありません。

「今がこんななのに将来ビジョンとか…」
と思われるのが関の山。
誰も自分事になんてしてはくれません。

そんな会社を散々見てきた私は
6年前に会社を辞めるときに、
「経営者と働く人の架け橋になりたい」
そう当時の社長に話しましたが
「そんなの無理だ」と鼻で笑われました。

自信があったわけでもないし
やっぱり無理なのかな…と
いったんはその想いをしまいました。

だけど、やっぱりその想いが再燃し
もっと働く人の想いをしっかり聴けるように
なりたいと考え、キャリアコンサルタントの資格を
取ったのが2018年です。

コンサルセッションの他に社員面談を積極的に
行なうようになり、経営者、働く人双方に
思い込みや決めつけがあることが
一層明らかになります。

そうこうしているうちにコロナさんがやってきます。

クライアントが減り
自分に武器を持たせなければいけないと考え
コーチングを本格的に学ぼうと考え
銀座コーチングスクールの門を叩いたのが2020年の夏頃です。

コロナの影響により働き方が変わり
オフィスがいらなくなったり、リモート採用が増えたり、
正社員を雇用するよりも業務委託した方が
もしもの時に会社としては安全だという考え方も出てきました。

この状況を見て
本当に成果主義になったときには、正社員の雇用も減る。

会社に行っていれば給料がもらえる時代は終わり。

ましてや、一層変化スピードが早い時代に、
トップダウンの会社や
指示待ち社員ばかりがいる会社は
成長するどころか生き残れないかもしれない。

だから、会社のビジョンを実現するために
自分で考え計画を立てて行動していく人を
増やしていかなくては。そう考えました。

だけど、ちゃんとマネジメントされた経験のない
中小企業経営者が指示待ち社員を
主体性をもった社員に育てていくのは困難なこと。

そもそも「育てていかなくは」
と考えている経営者よりも
「アイツらいつまで経っても育たないな」と
育ち待ちをしている経営者が多いことも事実。

その実態もあり
中小企業経営者、働く人、そして会社を強くしていくには
コーチングが絶対に必要だと感じました。

さらに、コーチングを勉強をしていくうちに、
コーチングは目標を達成するためだけ
のものではないと知ります。

聴くことで誰かを安心させられるし、
応援することができる。

安全に話せる環境や相手があることは、
自分自身を理解する機会になったり
自己肯定感を高められる。

人を幸せにする、と感じました。

それを知るまでは、
経営者と働く人の間に足りないのは
話し合いだと思っていたけど
本当に足りないのは、聴き合うことだと気づきました。

実際に今、聴くことを中心に信頼関係を紡いでいくことの
サポートにも力を入れるようになり
かなり短期間で社内の雰囲気が変わってきたクライアントがいます。

私がコーチとして活動するのは、聴き合うことが
人を成長させ、幸せにし、会社を成長させるのだ
ということを実感してもらうためです。

経営者や働く人がそれを知り
他のメンバーや家族、友人とも
聴くことを大切に関わっていってくれたら
絶対に幸せな人が増えると信じています。

私が経営者のコーチになることで、
聴き合う連鎖のきっかけとなります。

そしていつか、コーチングなんて言葉がなくなって、
聴き合うことが当たり前の世の中になった時
あらゆる事件や社会問題は今と比べものにならないくらい
減っていると思います。

それが私がコーチとして活動した先に描いている未来です。